過日、ラ・ターブル・ド・コンマの小峰敏宏シェフの料理教室に行ってきました。
テーマは、野菜を楽しもう!
野菜料理を色々、教えていただきました。しかし、レストランでいただくような、たくさんの材料を使ったスープ、輸入きのこ(セップ茸)を使ったパスタ、フリーゼのサラダなど。作って作れないことは、ないのですが、お買い物の段階から、大変そうなレシピです。記念日やおもてなしにぴったりのものなので、実習の段階で『うちでは、たぶん作らないだろうなぁ〜。』と思いながら作っていました。プロの話を伺いながら、作っているところを見せていただいて、美味しく試食ができれば、もう、十分いいかなぁという感じ。実際、小峰シェフのお店は、超有名店なので、そうそういけません、・・・というか、行ったことがありません。(笑)
その中で、あまりお金もかからず、簡単で、味がよくなるヒントがありました。自分でも、作ってみました。
それは、ピストーなんです。
ミネストローネに、ピストーって、添えますよね。南フランスだと、バジル、ニンニクを潰してとオリーブオイルと混ぜたもの。イタリアだと、さらに、松の実、パルメザンチーズなどが入ったもの。
でも、シェフは、オリーブオイルは使わず、豚の背脂を使った、ピストーを、教えてくださいました。シェフのオリジナルなのかと、思ったら、
『フランスでは、オリーブオイルより、昔は、豚の脂を使ってピストーを作ったのが、最初だと思いますよ。』
とのこと。
作り方は、豚の背脂50gを、包丁で粗く刻み、すり鉢に入れ、擂ります。このとき、つぶしてから刻んだニンニクも1片入れ、一緒に擂り混ぜます。がんばって、ねっとりするまで擂ってください。ねっとりしてきたら、バジルの葉5〜6枚を刻んだものを入れ、さらに、擂り合わせます。均一に混ざれば出来上がり。
コレを、ミネストローネができたら、仕上げに好みの分量を鍋に投入して、軽く火を入れて、完成です。必ず仕上げに、入れて下さい。美味しく食べるポイントです。香り・風味が引き立ちます。
『これ、背脂でなく、ラードでやったらどうですか』
という、質問に対し、
『背脂を使う方が、ラードを使うより、だんぜん、風味がいい。ラードでやるぐらいだったら、バターでやった方が、いいですよ。牛脂と同じ感覚で、背脂は、肉屋の人に言うと、無料か無料同然の安い値段で分けてくれるから。』
との、お答え。
確かに、シュウマイとか作る時、背脂を入れると、美味しくなると聞いたことがあるし、中華料理のプロのレシピに、よく、背脂は、登場します。あまり、健康的なイメージではないけど、美味しいもののためならば・・・。タダで、もらえるものだし、一度は、やってみないと・・・。
上記の分量で、結構な量ができます。すぐに食べ切れなければ、棒状に丸めて、ぴったり、ラップにくるみ、冷凍しておけば、もつそうです。さらに、アルミホイルで包んで、光に当たらないようにすれば、さらに、脂が酸化しにくくなります。
『パンに塗って食べてもいいですか』
という、質問に対し、
『そのまま、塗って食べても美味しくないですよ。豚の脂だから、パンに塗ってから、トーストして、火を入れたほうがいいですよ。』
とのこと。言い方が、ストレートですが、とても親切なシェフでした。フランス料理の厨房で、『すり鉢で、豚の背脂を擂っていた』のは、ちょっと、意外でした。フードプロセッサーで、がぁぁぁぁぁっと、やってそうなのに・・・。
このピストーは、他にも、パスタ、焼き飯、グラタンなど、火を入れて食べるものに、工夫しだいで、活用でします。冬場は、こってりしたものが、ことさら、美味しく感じます。豚骨スープのラーメンとか・・・。(笑)あまり、健康的なイメージではないけど、昔ながらの南仏プロバンスの家庭のお味に、近づけますよ。
小峰シェフのスープが紹介された本もあります。料理教室で習った、7種の野菜スープ、フランスの家庭的なスープや、レストランで出される本格的なスープまで、レシピが公開されています。
みんなスープ
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ありがとうございます
おっ!
ウマそうですね。
食いしん坊の私には、耐えられません。(^^;
ワインなんかにも合いそうですね。
背脂って、どこで買ってくるのだろうと思っていましたが、肉屋さんでほとんど売り物にしていないから見かけなかったのですね。
知りませんでした。
最近ラーメン屋さんに行くと、ラーメンのスープに背脂が浮いているものを良く見かけます。
私はどちらかというと、ラーメンはさっぱり系のほうが好きなのですが、ご紹介のピストーは野菜も沢山入って美味しそうです。
あぁ・・・腹へったぁ。